ココナッツオイルの効果効能は様々報告されていますが、中でも近年特に注目されているのはアルツハイマー病予防、ダイエット、抗菌・抗ウイルスが挙げられます。

第1回の今回は、アルツハイマー病予防・改善について。

ココナッツオイルと、アルツハイマー病予防・改善

人間の体は脳も含め、炭水化物を体内でブドウ糖に変えて、そのブドウ糖をエネルギーに変換して活動しています。
アルツハイマー病は「脳の糖尿病」や「第3の糖尿病」とも言われるように、脳がブドウ糖をエネルギーに変換できなくなり、脳細胞が飢餓状態になることから起こる病気です。
しかし脳へのブドウ糖の供給ができなくなると、ケトン体という物質をエネルギーとして利用することがわかってきました。ケトン体は脂肪から肝臓で作られます。

脳には常にブドウ糖かケトン体のどちらかがエネルギーとして供給される必要がありますが、アルツハイマー病になるとブドウ糖をエネルギーに変換できないため、ケトン体から作られるエネルギーを継続的に供給する必要があります。
しかし、ケトン体は血糖値が低いときだけにしか作りだされませんので、炭水化物の摂取を非常に少なくして、必要なカロリーをタンパク質と脂肪から得る食事療法(ケトン食療法)が必要になります。
通常1日のカロリー摂取の60%が炭水化物と言われますが、ケトン食療法では炭水化物の摂取量を2%前後に抑える必要があります。その他の栄養素を脂肪かタンパク質で補わなければなりません。

しかし、ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸トリグリセリドは、血糖値や食事中の炭水化物の量に関係なく、体内でケトン体に変換されることがわかってきました。そのため、ココナッツオイルを毎日摂取することで、脳にケトン体から変換したエネルギーを送ることができるというわけです。
脳にエネルギーを届けるために毎日ココナッツオイルの摂取をお勧めします。
ただし、ココナッツオイルを摂取してからエネルギーとして利用できるのは摂取後約3時間後がピークで、その後徐々に減少して約8時間後には無くなってしまいます。そのため、朝昼晩と分けて各大さじ2、3杯を目安に摂取してください。
また炭水化物の摂取を減らすことでよりケトン体の効果が得やすくなります。